Kupu Kupu Barong(クプクプ・バロン)
一室一泊400US$〜という、物価の安いバリでは天上的な料金設定のリゾートホテル。リーズナブルなtegal Sariとはいったいどこが違うのか? 価格差に見合う違いはあるのか? 興味深いところです。
敷地はウブドの街の中心から少し離れた渓谷沿い。
道路から奥へと入って行くと駐車場があり、そこから右写真のような通路を進みます。駐車場までは、なんらそれらしい雰囲気はありません。
スケールと格の違いを見せつけんとするレセプション。渓谷への展望が開かれ、非日常的な舞台には蝶のシンボル。
渓谷を下りながら客室のひとつへ。門をくぐって階段を降りると渓谷に望むプライベートなプールと建物が現れる。スキップフロアのRC+木造の建物で、バリらしい雰囲気の高級現代版といった感じ。豪華な部屋ですが、tegal sariのよりも地球を感じられるとは思われません。
テレビとかエアコンとか、私には不要なものがいかにも自慢なものとして説明されるのは、こういうものを重視する客も多いからなのでしょう。
渓谷を望むテラス。渓谷は部屋の西側。ソファに座って眺められる景色と、手摺から身を乗り出して下を覗き込んで見えてくる景色は当然のことながら異なります。
浴室。外を眺めることはできないのですが、トップライトからは自然光が得られます。
普通不満がでるとは思われないほどに明らかに高級で贅沢で、至れり尽せりなため、気が付きにくいことですが、ただそれだけと言えばそれだけです。渓谷という敷地や太陽が持つ可能性を充分に活かしているとは言い難く、極端な話、これならばウブドである必要がないように思われてしまうのです。
共用のプール。こちらもまた、渓谷の敷地が持つ可能性を充分に活かしているとは言えません。
より高価なタイプの客室。8角堂を連結したようなRC造の建物で、渓谷を見下ろし、大きなプライベートプールを持つ。建物内部へは、谷の上の方、2階部分からエントリー。入口を開けてすぐ、玄関ホールを兼ねたスペースには、谷を見下ろすためだけにあるような家具が設置されています。
ベッドとソファの中間のような家具。
↓玄関ホールは隣の八角形、リビングルームへと続く。
上階から見下ろすプライベートプールと渓谷。
下階のふたつの八角形は浴室と寝室。こんなにたくさん別の部屋がなくても良いような気がしてなりません。そしてどの部屋も自然との距離を感じます。
→浴室からプールへ。
最も好印象であった部屋。木造の建物は美しく、住居的なスケール感が心地良い。新婚旅行に最も好まれている部屋だということです。
奥にある小さいテラスが気持ち良い。広いということと、ゆったりしていると言うことはでイコールではない。同様に、贅沢であるということと空間に余裕があることもイコールではない。
この美しいベッド、美しい蚊屋に、朝日が直接届かないないというのは残念至極。傾斜地ゆえ、壁に窓を設けても朝日が当らないというならば、屋根に最小限のトップライトを設けたいところです。
贅沢でやわらかい印象を与えるテラゾを用いた浴槽とシャワーブース。